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COLUMN

コラム

自然の原音とバイオフィリックデザイン

『バイオフィリックデザイン』を取り入れたオフィススペース(イメージ)

 自然との繋がりを得たいという人間の本能的な欲求である「バイオフィリア」を満たすための空間デザイン手法を「バイオフィリックデザイン」と言います。

オフィスなどの空間開発において、自然を感じられる環境を整える『バイオフィリックデザイン』を重視した事例が急増しているのは、多くの人が自然との共生を求めているからに他なりません。ちなみにこれは、日本人特有の話ではなく世界中で起きていることなのです。

より良い仕事をするために、自然は人間にとって必要不可欠な存在

 心理面における幸福度・就労環境・従業員の期待を世界規模で調査した最初の研究とされるHUMAN SPACES:The Global Impact Of Biophilic Design in the Workplaceによると、デンマークやスペインでは、オフィス内に取り入れる自然光と緑化空間は、従業員の高い幸福度と関連しているという結果が、そしてオランダでは、自然光と観葉植物は生産性に良い影響を与えているという結果が出ています。健やかに暮らすだけではなく、より良い仕事をするという意味でも、自然は人間にとって必要不可欠な存在だということがわかります。


『バイオフィリックデザイン』を取り入れたオフィスエントランス(イメージ)

Amazonシアトル本社における、『バイオフィリックデザイン』

 具体的に、『バイオフィリックデザイン』を取り入れている事例をひとつ挙げてみましょう。世界的に注目を集めるのはやはり、働き方改革におけるリーディングカンパニーのひとつであるAmazon社のシアトル本社です。Amazon Spheresと呼ばれるその建物は、ガラス製の球体でできたユニークな外観で、シアトルのアイコン的存在に。その佇まいは植物園のようなのですが、実際、熱帯・亜熱帯地域の霧が多く湿度の高い場所に発達する常緑樹林である、濃霧林(のうむりん)にヒントを得て設計されています。同社のバイスプレジデントであるJohn Schoettle氏は、ワークスペースと自然を組み合わせた大胆な設計を行った理由について、Curbedのインタビューで「現代のオフィスに欠けている要素は、自然へのリンクだ。」と説明。人間が自然と共にあることの重要性をメッセージしています。


都市部で人間が暮らし働く上での標準装備としての、『バイオフィリックデザイン』

『バイオフィリックデザイン』を取り入れたオフィス会議室(イメージ)

 『バイオフィリックデザイン』はもはや、都市部で人間が暮らし働く上での標準装備になりつつあるわけですが、建築やインテリア領域における一時的なブームで終わらないのは、「人間には“自然とつながりたい”という本能的欲求がある」という、人間が生まれながらに持つ、逃れることのできない性質部分に着目しているからでしょう。この性質は実は、社会生物学者エドワード・O・ウィルソン氏によって、1984年に提唱された仮説『バイオフィリア』に基づいたものです。現代に生きる私たちが、感覚的に必要としているというだけでなく、40年近く研究が続けられている学問でもあるのです。

 私たちは、音響空間デザインシステム『R-LIVE』を通じて、『バイオフィリックデザイン』領域で欠かすことのできない存在になること信じていますが、それ以前に、変化し続ける自然と、変わることのない人間の性質、その両方に真摯向き合いたいです。そして、人間が自然と調和しながら、この地球上で生き生きとあり続けるために、何ができるのかを考えたいと思っています。



参考資料(出典:Human Spaces The Gloval Impact of Biophilic Design)

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